こういうことなんでしょうか。報道が断片的で肝心の粉飾の中身についてちゃんと触れてるものが少ないので、以下推測で覚え書き。
今回の粉飾疑惑としてあげられているのはいくつかあるが、注目されているのは
・投資事業組合を通じたロイヤル信販、キューズ・ネットの子会社化にともなう粉飾
のようなので、とりあえずそれについてのみ。
LD→(非開示だが実質的支配)→投資事業組合→ロイヤル信販、キューズ・ネット
という状態で
・投資事業組合があらかじめ2社の株式を100%取得しておく
・ロイヤル信販、キューズ・ネットを株式交換で買収すると発表
・本来ロイヤル信販、キューズ・ネットの株主に割り当てられる自社株を投資事業組合に割り当て
・投資事業組合が相対でLDの自社株を売却し、売却益を獲得
・支配関係を通じて、LDの連結決算に売却益が反映される
・決算を反映して株価上昇
・また別の会社を買収
・以下ループ
ということなのでしょうか。
自社株なので本来利益にはならないのが投資事業組合を通じて売却することであたかも利益になるようにし、LDの連結決算を実態よりよく見せる、という手口なのではないかと。まあ事実関係ははこれから解明ということで。
自社株の売却は本来資本取引なので利益ではないのが投資事業組合を通じて売却することで利益計上し、本体の決算に反映するよう細工した、というのがポイントかな。
もうひとつ、株式交換で取得した子会社について連結調整勘定(のれん)を形状しないようにして、のれん償却費用負担を回避して決算をよくみせようという手口を使ってたという疑惑があるようです。株式交換による買収は時価によるのれん計上(パーチェス法)と簿価によるのれん計上回避(持分プーリング法)の二種類が認められてますが、後者は例外的なケースなのを無理やり適用した、というケースかもしれません。これも事実関係がよくわからんので推測。
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