前回吹き替えでTV観賞したのはたぶん15年前ぐらい。
ヒッチコックには珍しい実話(なので、ヒッチ自身もカメオ出演ではなく冒頭のナレーションに登場する)。時系列や登場人物の名前などもほぼ実際の出来事にもとづくらしい。冤罪逮捕をテーマにした重い映画ではあるが、新聞記事と主人公の表情の対比カット割り、留置場の回るカメラの描写、護送車の靴の描写、小窓からのインアウト、弁護士の会話と視線の食い違い、法廷で肩に置かれる手、真犯人とのオーバーラップなどなど演出の見せ場満載でヒッチコッキアンにも満足。ヴェラ・マイルズの狂いっぷりと救いの乏しいエンディングが個人的には好みかな。やっぱ暗い話とか救われない話が真底好きらしい。なんだそれ。
翌年に公開された「12人の怒れる男」に逆の立場で主演しているヘンリー・フォンダ。誕生日が同じせいもあってか妙に親近感のわく演技派だが、この時期の主演作品は本当に脂が乗っててよいですな。
で、ヴェラ・マイルズつながりで「サイコ」も見始めたが途中でダウン。
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