文庫版をながしまから寄贈されたので行きの新幹線でのんびり読了。
ちなみに最近まで「ジャージの神様」とタイトルを間違えてた。それなんて川上弘美?
で本編だが、登場人物のモデルと思われる人物を三人とも知っている身からすると「ジャージの三人」はどうしても普通の小説として読むことができず、自分の中で感情移入のゲージを割り引くのに苦労する。作者に近しい人であれば誰でもそうなのだろうが、私もまた例外ではない。レタス畑のくだりと最後の場面では不覚にも泣きそうになった。切ない一品。
この作者のスタイルは柴崎友香の解説にもあるとおりで「描写される対象物が単なる小道具でなく作者視点での登場人物が関心を持つ対象として語られる」のが大きな特徴だが、「ジャージの二人」「ジャージの三人」にも色濃く表れる。ジャイアントカプリコや熊手やイル・ポスティーノなど、主人公の関心につれ淡々と綴られるさまは胸に心地よい。
どっかの対談で「得意分野がないので仕方なく純文学にした」みたいなことを言っていたが、純文学でもう十分得意分野になってるし周りの評価も固まってきた。だがそんな評価はどこ吹く風でマイペースに新作を綴っていただければと。なにしろ大江賞は第二回があるかどうかも危ぶまわあなにをqあwせdrftgyふじこl
しかしながしまと私は幼なじみという設定のはずなのにちゃんと作品読んだのはほとんどこれが初めて。どんな幼なじみかと。「タンノイのエジンバラ」のマンションのモデルに我が家を採用してもらった身としてはきちんと読んであげないとなんだか申し訳ないなと書いてみるテスト。
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