感動と感激さめやらぬうちに記録しておかないと。
生賴範義展Ⅱ 記憶の回廊
みやざきアートセンターにて。
エレベーターで5階へ。
マッドマックス2の特大パネルでお出迎え。
昨年に引き続く第2弾。「記憶の回廊」と銘打った本展示では、1966年から1984年の作品を中心に展示。第1回を逃したので今回は気合い入りました。宮崎は遠かったけどこの展示のために行く価値がある。
生賴先生の作品そのものは好きすぎてなにか評価するのもおこがましく、案の定生絵の展示を前にすると打ち震えて言葉も出ないのだ。「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」ポスターは言わずもがな、大胆な構図と独特の造形描写で見る者を圧倒しねじ伏せる。
「破壊される人間のための習作」や「我々の所産」(山田正紀著「神狩り2」の装画に使用)など貴重な展示もあり、どちらも生絵の重厚な塗りと発色に印刷で見慣れた身でも雷撃に打たれるインパクト。
点描の画力も特筆すべきところ。ジャック・ニクラウスとか尾崎将司とかもう写真だろこれというリアリティ。筆一本で成し遂げる天才の仕事ぶり。
平井和正先生(故人になってしまわれた。合掌)の諸作品の挿絵から生賴先生の信者になっていった身としてはどうしても冷静に観賞することなどできなくて、「時を継ぐ者たち」(ポスター持ってた)や「魂の使徒」(同)の原画を拝む機会を得たことに心から感謝したい。「死霊狩り3」の文庫版装画も印刷より鮮明で重厚。
そして「SFアドベンチャー」表紙を飾った91人の女神。前回は抜粋展示だったらしいのでフル展示が嬉しい。麗しき神話の美女の数々。
生賴先生が91人の美女の中で一番丁寧に仕上げたというパウリナ。足下に花も沿える。
テオドラ。同誌を購入し始めた1985年7月号からの表紙はもう絵とかじゃなくて血流の一部。
異彩を放つ美女フレデグンデの前で20分ほど恍惚としてた。フレデグンデは俺の嫁。
もちろんグッズは「全部」買いました。今回の図録は糸かがり綴じという特殊製本になっていて、見開きでもページが完全に開かれる親切仕様。舐めるように観賞するには最適。今回は展示数自体はだいぶ絞り込んでいて、その分図録が充実してる印象。2016年に予定しているという第3弾では新たに発掘したものも含めて大量展示していただきたい。てか展示映像で樋口真嗣監督が言ってたように生賴範義美術館作ってほしい。もう毎年行くよ。
そんなわけで猛暑のなか出向いた生賴範義展はひさびさに魂滾る体験に。心ゆくまで滾るがよい。
8月30日まで開催中。
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