母親の携帯電話(ガラケー)をスマホに機種変更することになりまして。それ自体はありふれた話だし込み入った話を咀嚼できない中高年に付き添いで行くという状況も珍しくないでしょう。そんな状況で携帯電話ショップ(今回はドコモ)の対応が顧客満足という観点からはあんまりにもあんまりだったので、冷めないうちにエントリー。
今回は端末のめぼしはある程度つけてあったので機種選定は迷わず。早々に契約窓口に移動してまずは端末の購入手続から。
「一括にしますか分割にしますか」
残債を気にしながら二年間過ごす理由がない。却下。
「このサービスにまとめて加入すると割引が」
販売店オプションで5,000円程度。サービスは一ヶ月以内に解約すればいいというけど忘れるに決まってる。却下。
「弊社のタブレット端末をお安くお求めに」
契約ノルマがあるからマニュアルどおりなのだろうけどそんなのいりません。却下。
「弊社のフォトフレームをお安くお求めに」
このへんからすでにいらいらしてくる。母は外の風景見始めた。却下却下。
で、端末代金は決まった。次は料金プランについて。
「基本通話料金がこれこれで」
これは問題ない。承認。
「毎月定額でドコモ内であればいつでも無料通話に」
Xiカケ・ホーダイのこと。相手のキャリアを気にしながら電話するものでもないし定額で払っていて無料通話もないだろう。却下。
「パケット定額はライトかフラットかいずれに」
利用頻度によってパケット流量も変わるのでここはフラットで。ふと見るとすでに母は説明に飽きている模様。
いささか要領を得ないマニュアル説明を経て料金プランも決まった。で、結局のところ「初期コスト」「月額コスト」はそれぞれいくらで、当初金額に比べてどれぐらい安くなったのでしょうね。とかあまり期待せずに尋ねてみた。
「は?」
窓口担当者は何を言い出すのこの人はという冷めた目で我々を見てる。明快な答えが期待できなさそうだったのでその場で電卓叩いて自分で計算したよ。いつからおれが担当者になったのか。
ところでよく考えるとこれまでの担当者とのやりとりって
「こういうサービスがあります」
「このプランにするといくらです」
「これを契約するといくらお得です」
などとサービスパーツごとにしか言ってなくて、
「この組み合わせで契約すると全部でいくらいくらになり、お客様にとってほげほげのメリットがあります」
という当たり前の商談を全くしてないわけだ。そりゃ母も飽きるし私もいらいらするわ。単独で購入しに来た年寄りとか、端末購入段階でついていけずいろいろオプションつけられちゃうよこれでは。隣の窓口ではものわかりの悪そうな中高年のおっさんがさっぱりわからんという表情でこれまたいらいらしながら手続してたし、大丈夫なのかこのショップ。
で、諦め気味に高額精密機器を手にしてショップを後にするわしら。スマホとか安くない買い物なわけだし、何を買えばどう得するのか消費者としては知りたいしそれに応える情報提供は普通にするものだと思っていたので、キャリアの不親切対応とか顧客とか見ない姿勢とかを肌で感じてしまったぜ。キャリア直営でこれなので、街のショップとかどうなのだろうとサービス品質を心配してしまうレベル。実質負担額とかもう景品表示詐欺だろと思うレベルなので早々に廃止していただきたい。
契約にあたっては誰でも思うであろう
『「初期コスト」「月額コスト」はそれぞれいくらで、当初金額に比べてどれぐらい安くなるのか』
は、要求されなくてもその場で出せるようにしておいてほしいですよ。大事な検討材料なわけですし。できればビジュアルで確認できるとうれしいので誰か作ってくだしあ。
一応フォローしておくと、契約担当者から引き継いだデータ移行担当者はものすごく親切でフレンドリーでしたよ。アドレス帳やメールの引き継ぎもばっちりよ。
紆余曲折のうえ無事にスマホを入手することはできた。でもなんかストレス溜まる買い物でいらいらが残る一幕。母は満足げに使っているようです。
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